全脳組織開発帳

企業で人と組織の力を引き出す仕事をする中で学んだこと、感じたこと

コーチングのススメ

※社内メールマガジンに書いた文章を修正したものです

私が組織開発の活動を始めることになったきっかけはコーチングでした。ふとしたことからコーチングの講座に通い始め、すっかりはまってしまって、結局コーチの認定資格(米国CTI認定コーアクティブ・コーチ[CPCC])を取りました。

仕事の中でのコーチングは「上司が部下に接する時のコミュニケーションのしかた」という文脈で語られることが多いと思います。それも非常に大切な側面なのですが、それだけではありません。自分の状況を自ら改善したい人、成長したい人が、普段の仕事とは別に時間を設けてコーチと1対1で対話する「コーチングセッション」というやり方があります。

コーチというと、スポーツのコーチなどから「指導する人」のイメージを持たれる方が多いと思いますが、コーチングでは「指導」も「議論」も基本的に行いません。主にコーチから様々な質問(問い)を投げかけていくことにより、その人が本当はどうしたいのか、どうありたいのかということを引き出していき、目標達成や成長を支援します。根底には「その人が必要とする答は、全てその人の中にある」という考え方があります。

人は、自分が本当はどうしたいのかということはなかなかわからないものです。わかったとしても様々なしがらみ、思い込み、おそれなどからそちらへ踏み出せないということも多いでしょう。自分の内側をまっすぐに見つめ、それに従った次の一歩を踏み出すには、他者の助けが必要です。コーチングはそこに関わっていくものだと言えます。

典型的なやり方としては、月に2〜3回程度のセッション(1回1時間前後)を行い、そこで出てきたことから「やってみたいこと」を実生活で試してみて、それを次回のセッションでふりかえるというサイクルをまわします。

コーチングを活用する場面や、互いの中にある「答」を引き出し合う関わり方が増えていくことを願ってこの活動を行っています。