全脳組織開発帳

企業で人と組織の力を引き出す仕事をする中で学んだこと、感じたこと

相手が話し終わるまで聴く

まず受け取る」というエントリで、「相手が話しだしたら、言い終わるまで聴く」というのを始めるといい、ということを書いた。

「受け取る」ことを意識しだしてから、相手の話を途中でさえぎって話し始める人がいると以前よりも気になるようになった。あんまりだと思った時には「○○さんの話はまだ終わってませんよ」と言うこともある。

そういう私も以前はかなりさえぎるタイプだったと思うのだが、今は相手が話し終わるまで話し出さずに聴くことにしている。そうすると、こちらが相手との会話から受ける感触は明らかに違う。話をよく聴けている感じがあるし、前よりも双方が言いたいことをきちんと出し合っている気になる。

一方で、相手がどう思っているか、どんな感触を持っているかははっきりとはわからない。「今最後まで聴くようにしてましたけど、どうでしたか?」と聞いたとしても、たいていは「え? そうでした?」と言われるだろう。ただ長い目で見れば相手との関係によい影響があると思える。

最後まで聴くことにはリスクもある。聴いているうちにまた別の人が話しだして自分の話すタイミングを逸したり、だんだん話の流れが変わってしまって、自分が言おうとしていたことを言う雰囲気ではなくなってしまったり。

会話というものが文章同様にシリアルなものである以上、これはしょうがない。どうしても言いたいことがあれば、「話は戻りますけど…」「さっき言おうと思ってたんですけど…」などと断ってから言えばいい。

他の人の言うことは最後まで聴きつつ、言いたいことはちゃんと言えるようになりたい。ただし、延々しゃべり続ける人は「ちょっと他の人の話も聴きましょう」と中断したい。そこまでできるようになれば言うことないな。