全脳組織開発帳

企業で人と組織の力を引き出す仕事をする中で学んだこと、感じたこと

「爆笑する組織─会社を強くする『だじゃれ』仕事術」(鈴木ひでちか)

爆笑する組織──会社を強くする「だじゃれ」仕事術

爆笑する組織──会社を強くする「だじゃれ」仕事術

※社内メールマガジンに書いた文章を修正したものです

友人が本を出しました(2014年9月)。「爆笑する組織」というタイトルは、ここでも紹介した組織開発のバイブル本「学習する組織」のパロディです。

サブタイトルの通り、「仕事にだじゃれを活用しよう」という本です。ふざけた本だと言うなかれ。だじゃれの活用が、一貫して「組織やリーダーシップの強化」を目標として、あくまでまじめに説かれています。

この本で主張されている「『あそび』のある組織は強い」というのは、まさにその通りだと思います。「あそび」を持つことは、「まず受け取る」で書いた「スペース」を自分の中に持つことにもつながります。また、社員間の関係の質を高めるために「オンの中に小さなオフを創り出す」(仕事の最中に少しだけあそび心を持った時間を持つ)ことが必要、という話には思わず膝を打ちました。

だじゃれ使いで知られるなでしこジャパンの佐々木監督をはじめ、ドミノピザ、古河機械金属など、様々なだじゃれ活用事例を取材して紹介しているのも読みどころです。

さらに、だじゃれの作り方・使い方、滑ったときのフォローのしかたまで指南してくれる本です。会議のウォーミングアップ方法として紹介されている「だじゃれPK戦」は、ぜひ社内のどこかでやってみたいと思っています。

著者の鈴木ひでちか氏が「だじゃれを世の中に広める活動をしていきたい」と言い出した時は「本気か? それこそシャレで言ってるのでは?」と思いましたが、彼はだじゃれワークショップを何度も開催し、専門学校でだじゃれの授業をし、「日本だじゃれ活用協会」という法人まで作り、そしてこの本を出版してしまいました。

やりたいこと・信じていることがあったら、まわりに変に見られようとも一歩を踏み出す、そして何が起こるかを見る、ということが大事だと思いました。その行動力を見習いたいと思います。